「数の世界」の仕組みを考えてみるために、数を表したり調べたりする道具としての「ものさし」を見てみましょう。
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だいたい、こんな風になっているでしょうか。
ここでは、ものさしの目盛についている数はセンチメートル単位とします。で、1センチメートル間隔のなかにつけられている小さな目盛を1ミリメートル刻みとします。
すると、このものさしは、1ミリメートル刻みで物の長さや間隔を測れることになりますね。
ところが、1ミリメートルの目盛のあいだをレンズで見てみると、その刻みのあいだにも、目盛をきざめそうな間隔というか空間があることがはっきりわかります。
ということは、このものさしを電子顕微鏡で見るくらいに拡大してみると、そのあいだには、ものすごくたくさんの目盛を刻むことができるほどの空間があることがわかります。もちろん、人間の手では無理ですが。
そうすると、「1、2、3・・・」というセンチメートル単位の整数の値は、ものさしを製造した人間(会社)が、そういう風に目盛をふろうと企画してやったことで、数そのものは、たとえば1と2とのあいだに無数にあることになりますね。
つまり、長さを示す数というものは無限・無数にあるわけで、商品=「ものさし」としてどういう目盛をつけるかは、つくる人間の側の選択にすぎない、ということがわかります。現実には無限の数が隙間なく連続しているのです。
そのような数の世界を表す図として「数直線」というイメージがあります。
上の図が「数直線」です。ここには「−8」という目盛がふられています。
「0」を基準にして、ものさしの1,2,3、・・・という数の増え方、進み方と反対方向への数の歩みを「−:マイナス」という記号を頭につけて、小さい方に向けて目盛をつけると、自然数の「8」のちょうど反対側に「−8」という数が来ます。
数の世界には「マイナスの数の世界」があるのです。「0」を境にして、鏡のように正反対の数の歩み、進み方をする世界です。
「そんな数は実際にはないじゃないか」という意見もあるでしょう。
でも、さきほどの「ものさし(透明とします)」を裏返しにして、「0」の反対側につけ足せば、「ものさしとしては「マイナスの数の世界」がイメージできます。
つまり、意味や仕組みが「正反対の方向の数の仕組み」というわけです。